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活動報告

2018.5.27

By 民進党山口

井手教授「弱者救済で格差は解消しない」

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 国民民主党山口は27日、新党結党の第1弾イベントとして、慶応義塾大学の井手英策教授を講師に招き、特別講演会「井手英策特別講演会」を周南市の徳山駅前図書館交流室で開催。井手教授は100人の聴講者に向け「弱者救済では格差の問題は解決しない。誰もが税負担をし、誰もが公福祉サービスの利益を享受できる、痛みも喜びも共有し合える社会が必要だ」と訴えました。

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 井手教授は、明治期以降の日本を「自助努力の社会」だとし、病気や介護、養育など将来の自己出費に備え、個々人が一生懸命働いて、節約しながら貯蓄してきたと説明。しかしながら、バブル崩壊以降、可処分所得(社会保障費、税などを引いた手取り額)が減り続け、世帯収入400万円未満の世帯が47%を占め、GDPは世界で29位まで後退した中、多くの日本人は将来に不安を抱え、余裕がなくなり、「自分たちも苦しい思いをしているのに、なぜ“弱者だけ”救済しないといけないのか」という怒りが生まれているという。

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 さらに井手教授は、様々なデータをもとに、5年間のアベノミクスをもってしても経済成長率が1%台であり、昔のような成長を取り戻すことは到底無理なことや、貧困層を助けている国より北欧のようなみんなにサービスを給付する国の方が格差が小さいこと、富裕層や大企業から税金をたくさんとっても税収はそれほど多くならないことなどを解説し、「昔のような経済成長が見込めない中、消費税は1%で約2兆円の税収となる。逆進性が強いが、どう使うかが問題」とし、「3.6%消費税を上げるとなると、きついと思われるかもしれない。しかし、その分で保育幼稚園、大学、医療、介護、障がい者福祉の自己負担分が賄える。将来の不安、将来の大きな出費がなくなれば、その分貯蓄する必要がなくなり、お金が流れるようになり、雇用も生まれる」と強調しました。

 そうしたうえで、井手教授は「将来の不安に備え、個人がとにかく貯金をする自己責任の社会」か「欧州並みの消費税でみんなの税負担は増えるが、公的サービスの自己負担がいらない誰もが安心できる社会」のどちらかを日本は選ぶ時期に来ていると指摘し、「人は誰でも運・不運により、働けなくなったりする可能性がある。その時に経済的に“助けてあげる”“助けてもらう”ではなく、自己負担がないから堂々と公的サービスを使える、尊厳のある生き方ができる社会にしようでありませんか」と呼びかけました。

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